診断の手引き

  1. 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
  2. 大分類: 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
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ヤング・シンプソン(Young-Simpson)症候群

やんぐ・しんぷそんしょうこうぐん

Young-Simpson syndrome

告示

番号:33

疾病名:ヤング・シンプソン症候群

診断基準

A 症状

主要臨床症状
1. 眼瞼裂狭小と膨らんだ頬からなる特徴的な顔貌
2. 精神遅滞:中等度から重度
3. 眼症状:眼瞼裂狭小を必須として付随する弱視・鼻涙管閉塞など
4. 骨格異常:内反足など
5. 内分泌学的異常:甲状腺機能低下症
6. 外性器異常:主に男性で停留精巣及び矮小陰茎


C 遺伝学的検査等

原因遺伝子(KAT6B 等)に変異を認める。


E-1 確実例

確定診断例及び臨床診断例を対象とする。
原因遺伝子(KAT6B 等)に変異を認めればヤング・シンプソン症候群と診断が確定する。変異を認めない場合もあり、下記の症状の組み合わせがあれば臨床診断される。

主要臨床症状のうち1~3を必須とし、4項目以上を満たす場合にヤング・シンプソン症候群と臨床診断。

当該事業における対象基準

基準(ア)又は基準(イ)を満たす場合
【基準(ア)】
症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は脱臼のうち一つ以上続く場合であること。
【基準(イ)】
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬又はβ遮断薬のうち一つ以上が投与されている場合であること。
:バージョン1.0
更新日
:2018年1月31日
文責
:日本小児遺伝学会