診断の手引き

  1. 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
  2. 大分類: 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
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スミス・レムリ・オピッツ(Smith-Lemli-Opitz)症候群

すみす・れむり・おぴっつしょうこうぐん

Smith-Lemli-Opitz syndrome

告示

番号:21

疾病名:スミス・レムリ・オピッツ症候群

診断基準

A 症状

A.大症状
1.第2趾と第3趾の合趾症(合趾となっている部分が第2趾ないし第3趾全長の 1/2 を超える。)
2.小頭症を伴う知的障害
3.眼瞼下垂
4.成長障害(身長ないし体重が3パーセンタイル未満)
B.小症状
1.口唇口蓋裂
2.46,XY 患者における女性外性器
3.光線過敏症


B 検査所見

血中 7-デヒドロコレステロールの上昇:>2.0mg/dL(血清中)


C 遺伝学的検査等

DHCR7 遺伝子等の原因遺伝子に変異を認める。


E-1 確実例

Definite 及び Probable を対象とする。

Definite:
(1)Aのうち1を含む3つ以上+Bを満たすもの
(2)Aのうち1を含む3つ以上+Cを満たすもの
Probable:大症状の4項目+小症状のうち1つ以上を満たすもの

当該事業における対象基準

基準(ア)、基準(イ)又は基準(ウ)を満たす場合
【基準(ア)】
症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は脱臼のうち一つ以上続く場合であること。
【基準(イ)】
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬又はβ遮断薬のうち一つ以上が投与されている場合であること。
【基準(ウ)】
治療で呼吸管理(人工呼吸器、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を必要とするものをいう。)、酸素療法又は胃管、胃瘻、中心静脈栄養等による栄養のうち一つ以上を行う場合であること。
:バージョン1.0
更新日
:2018年1月31日
文責
:日本小児遺伝学会