診断方法
以下にて先天性肝線維症の診断を行う
A.主要な臨床所見
- 肝腫大±脾腫
- 脾機能亢進性血小板減少症
- 慢性血小板減少性紫斑病
- 吐血
- 原因不明の胆管炎
- 原因不明の汎血球減少症
- 原因不明の肝硬変
のうち、1つでも項目を満たせば、本症を疑う。
B主要な検査所見
- 血液検査所見血小板低下、汎血球減少、トランスアミナーゼ高値、γGTP高値のいずれかを満たす。
- 画像検査所見 腹部単純CTで肝の脳回様変化あるいは、腹部エコーで肝実質の不均一なエコー輝度
- 肝組織所見 門脈域の線維性拡大とductal plate遺残を思わせる異常な形状の胆管増生
- 消化管内視鏡検査所見 門脈圧亢進症に合致
門脈域間の太い線維での結合
門脈の低形成ならびに肝動脈の増生
※ 嚢胞性腎疾患を合併することが多い。
参考文献
日本膵・胆管合流異常研究会、日本胆道学会 編. 膵・胆管合流異常診療ガイドライン pp1-84
当該事業における対象基準
疾病による症状がある場合、治療を要する場合又は肝移植を行った場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児栄養消化器肝臓学会