診断の手引き

  1. 神経・筋疾患
  2. 大分類: 先天性感染症
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先天性ヘルペスウイルス感染症

せんてんせいへるぺすういるすかんせんしょう

Congenital herpes simplex virus infection

告示

番号:44

疾病名:先天性ヘルペスウイルス感染症

診断方法

I.主要臨床症状

  1. 出生後早期の発症(通常、7~10日以内)
  2. 皮膚病変(水泡、瘢痕など)
  3. 眼病変(網脈絡膜炎、角膜炎)または口腔粘膜病変
  4. 脳炎(けいれん発作、脳脊髄液や頭部MRIの異常)
  5. 神経学的後遺症(小頭症、水頭症、水無脳症、脳内石灰化など)
  6. 肝障害(肝脾腫、黄疸など)
  7. 呼吸障害

II.検査所見

  1. 単純ヘルペスウイルス遺伝子の検出
  2. 単純ヘルペスウイルスの分離

1.2.ともに眼、口腔、鼻腔、血液、水泡、脳脊髄液などを用いる

I.1.を含む三つ以上とII.のどちらかを満たす場合、本症と診断する。

当該事業における対象基準

運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児神経学会