診断の手引き

  1. 免疫疾患
  2. 大分類: 先天性補体欠損症
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遺伝性血管性浮腫(C1インヒビター欠損症)

いでんせいけっかんせいふしゅ(しーわんいんひびたーけっそんしょう)

hereditary angioedema; C1 inhibitor deficiency

告示

番号:26

疾病名:遺伝性血管性浮腫(C1インヒビター欠損症)

診断方法

遺伝性血管性浮腫(C1インヒビター欠損症)

これには以下の3つの病型が含まれる。

1型
C1インヒビターの活性、蛋白量ともに低下している。
2型
C1インヒビターの活性は低下しているが、蛋白量は正常または上昇している。
3型
遺伝性であるが、C1インヒビターの活性、蛋白量ともに正常である。

診断は、遺伝性血管性浮腫の臨床像をもとに、C1インヒビター活性を測定し、正常値の30%以下であれば、家族歴を問わず、遺伝性血管性浮腫と診断する。なお、発作時のC4値の低値は診断の参考となる。3型はきわめてまれであるが、典型的な臨床像を呈し、家族性に認められれば、C1インヒビター活性が低値でなくても、遺伝性血管性浮腫と診断して良い(これまで国内からは報告されていない)。

当該事業における対象基準

治療で補充療法が(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)必要となる場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本免疫不全症研究会