診断方法
原発性骨髄線維症は、
- 全身の骨髄の線維化、
- 肝・脾における髄外造血
- 末梢血では幼若な顆粒球と赤芽球が出現する白赤芽球症を認める
ことを特徴とし、慢性骨髄増殖性腫瘍(MPN)に属する。
原発性骨髄線維症の本態は、造血幹細胞レベルで生じたJAK2の遺伝子変異を含む遺伝子異常による、モノクローナルな造血細胞の増殖である。増殖した造血系細胞(おもに巨核球)から産生される種々のサイトカインが骨髄間質細胞に作用して、骨髄の線維化、骨硬化、血管新生など、反応性のポリクローナルな骨髄間質細胞の増殖
が生じる。
その結果、無効造血、末梢血での涙滴状赤血球の出現、白赤芽球症、髄外造血による巨脾などの特徴的な臨床症状を呈する。
二次性骨髄線維症の基礎疾患として、骨髄異形成症候群、真性多血症、本態性血小板血症などの血液疾患が多い。
(ただし上記は成人の診断基準であるため、小児での基準は海外でも定まっていない)
当該事業における対象基準
治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会