診断方法
I.主症状
ホモ接合体または複合ヘテロ接合体の患者は出血傾向を示す。その程度は第X因子活性の減少とよく相関する。鼻出血,歯肉出血,過多月経,外傷や術後の過剰出血が多い。関節内出血,頭蓋内出血など重篤な出血をきたす場合もある。活性が50%程度のヘテロ接合体ではほとんど出血を認めず,スクリーニング検査や家系内調査の際に偶然発見されることが多い。
II. 検査所見
- プロトロンビン時間延長,活性化トロンボプラスチン時間延長
- 第X因子活性及び抗原量測定 活性・抗原量ともに低下する量的欠損症
抗原量は正常であるが,活性低下する質的異常症
III. 鑑別診断
以下の原因で生じる後天性第X因子欠乏症との鑑別が重要である。
- 肝機能低下(肝硬変,慢性肝炎など)
- ビタミンK欠乏症
- 原発性アミロイドーシス
- 感染性疾患
- 抗第X因子抗体
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会