診断方法
I.主症状
一般には重症の出血傾向をきたす症例は多くない。通常は,皮膚粘膜出血,抜歯後出血,外傷後の出血が主であるが,関節出血,消化管出血,血尿,月経過多,分娩後異常出血をきたす例もある。重症例では,新生児期や乳児期に重篤な出血を呈する例もある。
II. 検査所見
- 出血時間,トロンビン時間,活性型部分トロンボプラスチン時間正常,プロトロンビン時間延長
- 第VII因子活性(FVIIc)及び抗原(FVIIAg)測定
- Type 1: FVIIc 欠如, FVIIAg 欠如 (Cross Reacting Material; CRM-)
- Type 2: FVIIc 欠如, FVIIAg 正常 (CRM+)
- Type 3: FVIIc 低下, FVIIAg 減少 (CRM Reduced)
III. 鑑別診断
以下の原因により生じる後天性第VII因子欠乏症との鑑別が重要である。
- ビタミンK欠乏状態 (新生児メレナ, 特発性乳児ビタミンK欠乏症, 先天性胆道閉鎖症, 吸収不良症候群)
- 肝機能低下
当該事業における対象基準
疾患名に該当する場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会