診断方法
主症状
- 点状出血、紫斑、鼻出血、歯肉出血、過多月経などの重篤な皮膚粘膜出血。筋肉、関節内出血は認めない。
検査所見
- 血球算定:血小板数減少。血小板ヒストグラム異常、平均血小板容積(MPV)の増大あるいは計測不能。巨大血小板は自動血球計数装置では血小板数として計数されないことが多いため、目視による血小板算定が望ましい。
- 末梢血塗抹標本観察:巨大血小板。
- 出血時間:著明延長。
- 血小板凝集能:リストセチン凝集の欠如(正常血漿の添加により補正されない)。ADP、コラーゲン、エピネフリンなどの生理的凝集惹起剤による凝集は正常。
特殊検査
- フローサイトメトリー:GPIb/IX/V複合体欠損。
- 遺伝子検査:GPIb/IXを構成するGPIbα、GPIbβ、GPIX遺伝子のいずれかのホモ接合性あるいは複合ヘテロ接合性変異。
鑑別診断
- 鑑別しなければならない疾患として、特発性血小板減少性紫斑病や他の先天性巨大血小板症がある。後者には、MYH9異常症、2B型von Willebrand病、灰色血小板症候群などがある。
当該事業における対象基準
治療で血小板輸血、補充療法、再発予防法、造血幹細胞移植のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会