診断方法
A. 2008年WHOによる診断基準
(成人を対象にした診断基準であり、小児での基準は海外でも定まっていない)
大基準
- Hb >18.5 g/dL (男性)、>16.5 g/dL (女性)
もしくは
年齢、性別、住居している緯度から換算した Hb か Ht が 9.9 % 以上増加している
もしくは
Hb >17 g/dL (男性)、>15 g/dL (女性)で鉄欠乏性貧血などの改善以外に Hb が本人の基準値よりも 2 g/dL 以上持続上昇している
もしくは
赤血球数が予想値の 25 % を超えて上昇している - Jak2V617F かもしくは同様の変異が存在する
小基準
- 骨髄の3系統が増生を示す
- 血清エリスロポイエチンがおおよそ正常値を示す
- 内因性の赤芽球コロニー形成を認める
大基準 1 + 2 に加えて小基準のいずれか 1項目、または、大基準 1 に加えて小基準のいずれか 2 項目を満たせば、真性多血症と診断する。
B. National Polycythemia Vera Study Groupによる旧診断基準
- 循環赤血球量の増加(男性≧36mL/kg、女性≧32mL/kg)
- SaO2 ≧92%
- 脾腫が存在する事。
- 血小板増加( >40万/mm3)
- 白血球増加( >12,000/mm3)
- 末梢血好中球アルカリホスファターゼ(NAP)スコア上昇
- ビタミンB12 血清中または結合能のいずれかが上昇
血清ビタミンB12 >900 pg/mL
ビタミンB12結合能 >2,200 pg/mL
上記 1 + 2 + 3 または 1 + 2 +(4~7のうち2項目) であれば、本症と診断する。
当該事業における対象基準
治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会