診断方法
診断基準
- Ⅰ 月経異常
- Ⅱ 多嚢胞性卵巣
- Ⅲ 血中男性ホルモン高値 またはLH基礎値高値かつFSH基礎値正常
- 註1)
- Ⅰ~Ⅲのすべてを満たす場合を多嚢胞性卵巣症候群とする。
- 註2)
- 月経異常は無月経・稀発月経・無排卵周期症のいずれかとする。
- 註3)
- 多嚢胞性卵巣は、超音波断層検査で量側卵巣に多数の小卵胞がみられ、少なくとも一方の卵巣で2~9mmの小卵胞が10個以上存在するものとする。
- 註4)
- 内分泌検査は、排卵誘発薬や女性ホルモン薬を投与していない時期に、1cm以上の卵胞が存在しないことを確認の上で行う。また、月経または消退出血から10日目までの時期は高LHの検出率が低いことに留意する。
- 註5)
- 男性ホルモン高値は、テストステロン、遊離テストステロンまたはアンドロステンジオンのいずれかを用い、各測定系の正常範囲上限を超えるものとする。
- 註6)
- LH高値の判定は、スパックーS による測定ではLH≧7mIU/ml(正常女性の平均値+1x標準偏差)かつLH≧FSHとし、肥満者(BMI≧25)ではLH≧FSHのみでも可とする。多の測定系による測定値は、スパックーSとの相違を考慮して判定する。
- 註7)
- クッシング症候群、副腎酵素異常、体重減少性無月経の回復期など、本症候群と類似の病態を示すものを除外する。
当該事業における対象基準
治療で補充療法、機能抑制療法その他薬物療法のいずれか1つ以上を行っている場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児内分泌学会