診断方法
以下のうちいずれかを満たすものをMEN1 と診断する。
- ①
- 原発性副甲状腺機能亢進症、膵消化管内分泌腫瘍、下垂体腺腫のうち2 つ以上を有する。
- ②
- 上記3 病変のうち1 つを有し、一度近親者(親、子、同胞)にMEN1 と診断された者がいる。
- ③
- 上記3 病変のうち1 つを有し、MEN1 遺伝子の病原性変異が確認されている。
MEN1 遺伝子変異が同定された患者の血縁者で、発症前遺伝子診断によって変異が同定されたが、まだいずれの病変も発症していない者を「MEN1 変異保有未発症者」とよぶ。
原因遺伝子
腫瘍抑制遺伝子であるMEN1 遺伝子の生殖細胞系列変異は、家族例の約90%、散発例の約50%に認められる。遺伝子変異の型と臨床像の相関はみられず、同一家系内でも患者ごとに臨床像は異なる。(註:MEN1 遺伝子変異を認めない家系のごく一部にサイクリン依存性キナーゼインヒビター遺伝子(CDKN1B、CDKN2C)の変異が報告されている。日本人ではまだ報告がない。)
当該事業における対象基準
手術を実施し、かつ、術後も治療が必要な場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児内分泌学会