診断方法
臨床症状
主症状
- 高血圧
- DOCやBの過剰産生による若年性高血圧(註 1)
- 性腺機能低下症(註 2)
- 外陰部は女性型。原発性無月経,乳房発育不全などの二次性徴の欠落。
- 男女とも性毛(腋毛、恥毛)の欠如。
副症状
ミネラルコルチコイド過剰による低K血症に伴い、筋力低下を認めることがある。
参考検査所見
- PRA低値、血漿ACTH高値ではない
- 血清DOC、コルチコステロン(B)の基礎値、ACTH負荷後のこれらの高値
- 血清テストステロン、エストロゲンの低値
- 尿中17-OHCS、17KSの低値
- 尿ステロイドプロフィルにおけるprogesterone、DOC、corticosterone代謝物の高値(註 3)
遺伝子診断
P450c17遺伝子(CYP17)の異常
除外項目
- 21-水酸化酵素欠損症
- 11β-水酸化酵素欠損症
- POR欠損症
- (註1)
- まれに高血圧の認められない症例が存在する。
- (註2)
- 軽症46,XY症例で外性器の男性化を認める症例もある。軽症46,XX症例では月経を認める症例もある。
- (註3)
- 国内ではガスクロマトグラフ質量分析?選択的イオンモニタリング法による尿ステロイドプロフィル(保険未収載)が可能であり、診断に有用である。
診断基準
除外項目を除外した上で、
- 主症状を認める場合は各種検査を参考にして診断する。
- 主症状のうち1, 3を認める場合は副症状、各種検査を参考にして診断する。
当該事業における対象基準
治療で補充療法、機能抑制療法その他薬物療法のいずれか1つ以上を行っている場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児内分泌学会