診断の手引き

  1. 慢性心疾患
  2. 大分類: 両大血管左室起始症
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両大血管左室起始症

りょうだいけっかんさしつきししょう

Double-outlet left ventricle

告示

番号:99

疾病名:両大血管左室起始症

診断方法

心臓超音波検査

心臓超音波検査にて心室中隔欠損とともに、肺動脈と大動脈の両大血管のうち、 ひとつは左室から完全に起始しており、他のひとつが50%以上左室から起始している所見を認める。
心室中隔欠損が存在する三尖弁と半月弁は線維性結合がないのが普通である。
肺動脈狭窄がある型と肺高血圧がある型がある。

胸部X線

心拡大を認める場合と認めない場合がある。
肺血管遠影も増強する場合と減少する場合がある。

心電図

両室肥大、左室肥大を認める。

心臓カテーテル・造影検査

造影所見で、心室中隔欠損とともに、心室中隔欠損とともに、肺動脈と大動脈の両大血管のうち、 ひとつは左室から完全に起始しており、他のひとつが50%以上左室から起始している所見を認める。
心室中隔欠損が存在する。三尖弁と半月弁は線維性結合がないのが普通である。
肺動脈狭窄を伴う場合には右室と肺動脈間に圧較差を認める。

当該事業における対象基準

治療中又は次の①から⑨のいずれかが認められる場合
①肺高血圧症(収縮期血圧40mmHg以上)
②肺動脈狭窄症(右室-肺動脈圧較差20mmHg以上)
③2度以上の房室弁逆流
④2度以上の半月弁逆流
⑤圧較差20mmHg以上の大動脈狭窄
⑥心室性期外収縮、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗細動又は高度房室ブロック
⑦左室駆出率あるいは体心室駆出率0.6以下
⑧心胸郭比 60%以上
⑨圧較差20mmHg以上の大動脈再狭窄

:バージョン1.1
更新日
:2015年8月3日
文責
:日本小児循環器学会