診断方法
心臓超音波検査
心エコー図にて心室中隔欠損とともに、肺動脈と大動脈の両大血管のうち、大動脈は右室から完全に起始しており、肺動脈が50%以上右室から起始している所見を認める。
肺動脈弁下に心室中隔欠損が存在する。
大動脈縮窄・離断では縮窄・離断の部位診断が必要で動脈管の開存の有無も見る必要がある。
胸部X線
心拡大を認め、肺血管遠影は増強する。 通常の大血管転位と異なり、心基部は狭くないが卵型の形状を呈する。
心電図
両室肥大を認める。
心臓カテーテル・造影検査
造影所見で、心室中隔欠損とともに、肺動脈と大動脈の両大血管のうち、
大動脈は右室から完全に起始しており、肺動脈が50%以上右室から起始している所見を認める。
肺動脈弁下に心室中隔欠損が存在する。
大動脈縮窄・離断では縮窄・離断の部位診断に造影CTが役立つ。
当該事業における対象基準
治療中又は次の①から⑨のいずれかが認められる場合
①肺高血圧症(収縮期血圧40mmHg以上)
②肺動脈狭窄症(右室-肺動脈圧較差20mmHg以上)
③2度以上の房室弁逆流
④2度以上の半月弁逆流
⑤圧較差20mmHg以上の大動脈狭窄
⑥心室性期外収縮、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗細動又は高度房室ブロック
⑦左室駆出率あるいは体心室駆出率0.6以下
⑧心胸郭比 60%以上
⑨圧較差20mmHg以上の大動脈再狭窄
最終手術不能のためチアノーゼがあり、死に至る可能性を減らすための濃厚なケア、治療及び経過観察が必要な場合
以上の何れかを満たす場合
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2015年8月3日
- 文責
- :日本小児循環器学会