診断方法
A. 主要臨床症状
- 難治性の慢性湿性咳嗽
- 難治性の副鼻腔炎
- 完全内蔵逆位(50%)
B. 他の重要な臨床所見
- 肺聴診でcrackles & rhonchi
- 肺機能検査では、閉塞性換気障害を認めることが多い
- 胸部単純X線で無気肺や,”tram track”,”ring sign”などの気管支壁肥厚像を認める
C. 検査所見(1,2はスクリーニング、3で診断確定)
- サッカリンテスト:年長児では、下鼻甲介にサッカリンの粒を置いて咽頭で甘味を感じるまでの時間を計測する
- 鼻腔内NO濃度の低下:本症では鼻腔内NO濃度を測定すると異常低値を認める
- 鼻粘膜または気管支粘膜の生検で上皮細胞を採取して高速ビデオ顕微鏡で線毛の動きを観察し、電子顕微鏡で微細構造の異常を検討する。炎症による後天的異常を除外するため、採取した細胞を培養して、その線毛運動を確認するのが最も確実である。
当該事業における対象基準
治療が必要な場合
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2015年8月20日
- 文責
- :日本小児呼吸器学会