診断の手引き

  1. 慢性腎疾患
  2. 大分類: 腎奇形
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低形成腎

ていけいせいじん

Hypoplastic kidney

告示

番号:11

疾病名:低形成腎

診断方法

腎機能低下などの臨床所見により疑い,画像検査にて診断する。
①腎の大きさ(長径)が超音波検査上一2SD以下,②核医学検査(DMSA)による腎瘢痕の除外,③片側性の場合は対側腎の代償性肥大がみられることが診断となる1,2
小児の腎機能評価はCKD診療ガイドライン2013の基準にしたがう2

参考文献

  1. Sanna-Cherchi S, Caridi G, Weng PL, Scolari F, Perfumo F, Gharavi AG, Ghiggeri GM. Genetic approaches to human renal agenesis/hypoplasia and dysplasia.Pediatr Nephrol. 2007; 22:1675-84.
  2. 日本腎臓学会編.CKD診療ガイドライン2013. 東京医学社, 東京, 2013

当該事業における対象基準

腎機能の低下(おおむね3か月以上、血清Crが年齢性別ごとの中央値(別表参照)の1.5倍以上持続)がみられる場合又は腎移植を行った場合

表. 年齢・性別毎の血清クレアチニンの中央値および腎機能低下基準値

表. 年齢・性別毎の血清クレアチニンの中央値および腎機能低下基準値

腎機能低下基準値は、中央値の1.5倍値。12歳以上は男女別となっている。
17歳以上も近年の標準測定法である"酵素法"での正常値(男:0.83、女性:0.63(Jaffe法だと1.03、0.83 相当))を用いて1.5倍として計算。
:バージョン1.2
更新日
:2016年4月28日
文責
:日本小児腎臓病学会