診断方法
主症状
カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、稀にドーパミン)を産生し、これによる症状を呈する.高血圧を呈する小児の1.7%に本症を認める。その他頭痛、心悸亢進、多汗、高血糖、代謝亢進などを伴うことが多い。
検査所見
- 画像診断では、超音波検査、CT、MRIで副腎や交感神経幹に相当する部分に腫瘤を認める。MIBGシンチグラフィおよびFDA-PETが有用である。
- 病理組織学的には、繊細な染色質と核小体を持つ楕円形核、および淡好酸性胞体をもつ多型、紡錐形細胞の充実性増殖をします。免疫染色で、クロモグラニンAが陽性となることも特徴である。
- 血中、尿中のカテコールアミン(エピネフリン、ノルエピネフリン、およびドーパミン)およびその代謝産物(血漿遊離型メタネフリン分画(メタネフリンとノルメタネフリン)の上昇が見られる。
その他の徴候
RET(MEN2)、VHL(von Hippel-Lindau病) 、NF-1( von Recklinghausen病: 神経線維腫症)、SDHBまたはSDHD(遺伝性褐色細胞腫・パラガングリオーマ症候群)などの遺伝子変異や結節性硬化症(tuberous sclerosis)、Sturge-Weber病などの疾患との合併も報告されている。
診断
原則として、病理組織学的検査により診断する。
当該事業における対象基準
組織と部位が明確に診断されている場合。治療終了後から5年を経過した場合は対象としないが、再発等が認められた場合は、再度対象とする。
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会