診断方法
主要な症状
発熱、倦怠感、腹部膨満、視力障害など
慢性骨髄性白血病の診断に必要な検査
PCR法(BCR-ABL キメラmRNA定量または定性検査)、TMA法(末梢血Amp-CML)、またはFISH法でのBCR-ABL キメラ遺伝子の確認
病期診断に必要な検査
身体診察(必要に応じて生検)、末梢血血算、末梢血および骨髄塗抹標本での白血球分類
病期
慢性期(CP):以下の移行期、急性転化期以外のもの
移行期(AP):以下の項目のいずれかに該当するもの
- 末梢血もしくは骨髄中の芽球15-29 %
- 末梢血もしくは骨髄中の芽球と前骨髄球が計30 % 以上 (芽球30 % 未満)
- 末梢血中の好塩基球20 % 以上
- 治療に関連しない血小板減少 (100,000/μL未満)
急性転化期(BC):髄外腫瘤*(肝脾腫、リンパ節腫脹を除く)の出現、もしくは末梢血、骨髄のいずれかで芽球30 %以上
第2慢性期(2ndCP):移行期もしくは急性転化期の後に得られた慢性期
参考となる検査所見など
- 慢性期の早期診断に最も有用な指標は好塩基球増多と血小板増加である。
- 脾臓の大きさは診断時のリスク判定に必要なため、必ず季肋下の大きさを測定する。
- Ph染色体陽性細胞におけるクローン性染色体異常の確認は診断時のリスク判定に必要なため、骨髄G分染法による染色体核型の評価を行う。
- 骨髄穿刺で検体の採取が困難な場合には、反復して骨髄検査を行うか、骨髄生検によって病期診断を行う。
- 髄外腫瘤のみのBCの場合には、原則、生検での確認を要する。
参考文献
日本小児血液学会疾患登録の手引き
当該事業における対象基準
組織と部位が明確に診断されている場合。治療終了後から5年を経過した場合は対象としないが、再発等が認められた場合は、再度対象とする。
- 版
- :バージョン1.1
- 更新日
- :2015年6月23日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会