診断の手引き

  1. 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
  2. 大分類: 染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
36

シア・ギブス(Xia-Gibbs)症候群

しあ・ぎぶすしょうこうぐん

Xia-Gibbs syndrome

告示

番号:18

疾病名:シア・ギブス症候群群

診断基準

原因遺伝子(AHDC1 遺伝子)に病的バリアントを認めればシア・ギブス症候群と診断が確定する。病的バリアントを認めない場合もあり、下記の症状の組み合わせがあれば臨床診断される。

A.症状

Ⅰ.主要臨床症状
  1. 特徴的顔貌
  2. 中等度から重度精神運動発達遅滞
  3. 筋緊張低下
  4. てんかん
  5. (睡眠時)呼吸障害
  6. 摂食障害
  7. 出生後の成長障害
  8. 骨格異常

主要臨床症状の1.~3. を必須とし、4項目以上を満たす場合にシア・ギブス症候群と臨床診断される。

参考文献

  1. Chander V, Wangler M, Gibbs R, Murdock D. Xia-Gibbs Syndrome. 2021 Dec 9. In: Adam MP, Mirzaa GM, Pagon RA, Wallace SE, Bean LJH, Gripp KW, Amemiya A, editors. GeneReviews®. Seattle (WA): University of Washington, Seattle.

当該事業における対象基準

基準(ア)、基準(イ)又は基準(ウ)を満たす場合
【基準(ア)】
症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は脱臼のうち一つ以上続く場合であること。
【基準(イ)】
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬又はβ遮断薬のうち一つ以上が投与されている場合であること。
【基準(ウ)】
治療で呼吸管理(人工呼吸器、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を必要とするものをいう。)、酸素療法又は胃管、胃瘻、中心静脈栄養等による栄養のうち一つ以上を行う場合であること。
:第1版
更新日
:2025年4月1日
文責
:日本小児遺伝学会