患者数
約数20名
概要
ウィーバー症候群は、出生前からの過成長、特徴的な顔貌、骨年齢促進、軽度~中等度の発達の遅れを呈する症候群である。ほかに、大頭症、粗く低い泣き声、小顎症、臍帯ヘルニア、指・四肢関節伸展・拘縮,余剰皮膚、細く粗な毛髪などの多彩な症状を呈する
原因の解明
常染色体優性遺伝様式。ほとんどが孤発例であるが、遺伝的異質性を認める。幹細胞の維持と細胞分化誘導を担う、ヒストンメチル基転移酵素 histone methyltranseferaseをコードする EZH2遺伝子の突然変異により発症する(2011)。半分の症例でESTドメインでの変異が同定された。本症候群とソトス症候群は、臨床症状が重複するので、EZH2変異が特定されない場合、ソトス症候群原因遺伝子NSD1遺伝子を疑う。
主な症状
出生前からの過成長、特徴的な顔貌(両眼乖離)、骨年齢促進、軽度~中等度の発達の遅れを呈する症候群である。ほかに、大頭症、粗く低い泣き声、小顎症、顎と下唇の間に水平な皺、臍帯ヘルニア、出生時の緊張指・四肢関節伸展・拘縮・弯曲,余剰皮膚、細く粗な毛髪などの多彩な症状を呈する
主な合併症
心疾患、口蓋裂、外耳道閉鎖、軸後性多指症、頸椎不安定、側弯、痙攣、小脳萎縮
主な治療法
対象療法が主。屈指・関節拘縮,側弯については整形外科学的治療。発達の遅れについては地域療育施設にて、理学・作業・言語療法。次子再発、次世代への影響等の遺伝学的情報提供を遺伝相談
研究班
先天異常症候群の登録システムと治療法開発をめざした検体共有のフレームワークの確立
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月1日