概要
DNA修復遺伝子の異常により中枢および末梢神経が障害され進行性に重度の精神運動発達遅滞、腎不全、難聴、視力障害、歩行障害を呈する疾患である。これらの進行により重度の身体障害を来たし、10~20歳代で死亡することが多い。
疫学
日本においては約100人が推定されている。
原因
DNA修復遺伝子の異常による。本疾患の線維芽細胞において最も重要な所見は、紫外線に高感受性を示すことであり、紫外線障害によるRNA合成の回復がおこらず、転写された遺伝子の損傷修復、又は“転写と共役した修復”がみられない。
症状
著名な低身長、低体重、小頭を呈し、視力障害、聴力障害、皮膚症状、中枢神経および末梢神経障害の進行により重度の精神運動発達遅滞を合併する。
合併症
小頭症、低身長、低体重、白内障、網膜色素変性、難聴、日光過敏、歩行障害、手指振戦、運動失調、精神遅滞、脊椎変形、腎不全。
治療法
根本的治療法はないが白内障に対しては手術、難聴に対しては補聴器が奏 功するばあいがある。手指振戦に対してはTRH製剤が一部の患者に効果がある。日光過敏に対してはサングラス装着、紫外線防御クリームが一部の患者に効果 がある。腎不全に対しては腹膜透析を行う場合もある。
予後
死亡年齢は10代後半から20代後半にわたる。30代を過ぎての生存は稀である。
研究班
コケイン症候群の病態解明および治療とケアの指針作成のための研究班
- 版
- :バージョン2.0
- 更新日
- :2015年3月10日
- 文責
- :日本小児神経学会