概要
6か月以降の乳児で血清IgG値が年齢相当の-2SD未満で、IgAおよびIgMが正常であり、その他の原発性免疫不全症が否定されたものである。
病因
ヘルパーT細胞機能異常やサイトカインバランスの異常などが想定されているが、明らかな病因は不明である
疫学
未診断例が多く、発症頻度は明らかではない
臨床症状
一部の患者は無症状であるが、生後6-12か月頃から反復性細菌感染症に罹りやすくなる。中耳炎、副鼻腔炎などの上気道感染症を主とし、肺炎、敗血症、髄膜炎などの全身感染症は稀である
治療
生後18か月から36か月で回復するので、無症状の患者では特に治療を必要としない。症状を呈する患者では抗菌薬の予防内服などを行うが、重症あるいは難治性の場合には免疫グロブリン補充療法を行う
合併症
時に好中球減少症や血小板減少症を合併することがある
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月1日
- 文責
- :日本免疫不全症研究会