診断方法
診断に有用な症状
- 貧血:赤血球寿命の短縮のために、パルボウイルスB19感染や葉酸欠乏、鉄欠乏などで貧血が増悪することがある(無形成発作)。時に脾臓に大量の血液が突然貯留され、循環不全を起こす(血液貯溜発作)。
- 骨髄の虚血、梗塞によって激痛が生じる(疼痛発作)。痛みは乳幼児では四肢に起こりやすく、成人になるに従い体幹部(脊椎、骨盤、肋骨)に起こる。
- 成長障害
- 胆石
- 脾腫、脾機能低下
- 易感染性
- 家族歴(アフリカ系の家族歴)
診断に有用な検査所見
- 貧血(正球性正色素性)
- 溶血所見(網状赤血球増加、間接型ビリルビン上昇、LDH上昇、ハプトグロビン低下)
- 末梢血塗抹標本で鎌状赤血球、標的赤血球などが見られる。
- 電気泳動でHbSの存在
- Sickling試験 (鎌状化試験:低酸素または脱酸素下で赤血球が鎌状に変化)
- 遺伝子解析
当該事業における対象基準
治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合
- 版
- :バージョン1.0
- 更新日
- :2014年10月6日
- 文責
- :日本小児血液・がん学会