診断の手引き

18

11から17までに掲げるもののほか、遺伝性溶血性貧血

そのた、いでんせいようけつせいひんけつ

Other hereditary haemolytic anaemia

告示番 号9
疾病名2から8までに掲げるもののほか、遺伝性溶血性貧血
疾患概要、医療意見書等のダウンロードはこちら

診断方法

A. 症状

慢性溶血性貧血の一般症状: 貧血、黄疸、脾腫、胆石症。
溶血以外の他臓器症状: 精神症状、神経筋症状、アシドーシスなど。1

B. 検査所見

溶血性貧血: Hb低下、網状赤血球増多、間接ビリルビン増加、LDH増加、ハプトグロビン低下、ヘモグロビン尿。
MCV正常?高値
赤血球形態: 一般に赤血球形態異常は認めない。例外的に、ピリミジン5'-ヌクレオチダーゼ異常症のみ好塩基性(塩基親和性)斑点 basophilic stipplingがみられる。
直接抗グロブリン試験陰性
浸透圧脆弱性試験陰性
イソプロパノール試験陰性
赤血球酵素活性低下
遺伝子変異の同定

A①やB①~⑥より非球状溶血性貧血であることを確認し、⑦赤血球酵素活性の低下をもって確定診断とする。溶血以外の他臓器症状を伴う場合は、原因である酵素異常の推測に有用である。

参考条項

1) 溶血以外の他臓器症状
ホスホフルクトキナーゼ異常症: 筋症状 (運動持続能の低下等)、血清CK上昇、高尿酸血症、ミオグロビン尿を伴うことがある。
ホスホグリセリン酸キナーゼ異常症: 精神神経症状や筋症状を伴う。三炭糖リン酸イソメラーゼ異常症: 赤血球酵素異常症では最も重篤で、思春期までに死亡する例が多い。
ミオパチー、ジスキネジア、知能障害等を認める。グルタチオン合成酵素異常症: 約25%が感染症や電解質異常で新生児期までに死亡する。代謝性アシドーシス、知能障害・麻痺・けいれん等の中枢神経障害を来し進行する。グルタミルシステイン合成酵素異常症: ニューロパチーやミオパチー等の神経症状を伴う。 アデニル酸キナーゼ異常症: 精神運動発達遅滞を伴う。

当該事業における対象基準

治療で補充療法を(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)継続的に実施する場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児血液・がん学会
「小児慢性特定疾病の対象疾患について」に戻る