診断の手引き

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サラセミア

さらせみあ

thalassaemia

告示番 号6
疾病名サラセミア
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診断方法

診断に有用な症状

  1. α-サラセミア
    • 軽症型:貧血、無症状のこともある
    • Hb H病:重症ないし中等度の貧血、著明な脾腫
    • 重症型:胎児水腫を呈し、死産または生後すぐに死亡する。蒼白で全身に浮腫がみられる
  2. β-サラセミア
    • 軽症型:無症状
    • 中間型:重症型より遅く発症する貧血、成長・発達遅延、骨格異常、脾腫
    • 重症型:発育異常、頭蓋骨突出、上顎骨肥大(サラセミア顔貌)、骨板間層拡大、骨格異常、肝脾腫、二次性血小板減少、代謝亢進、発熱、消耗、高尿酸血症、易感染、葉酸欠乏、病的骨折、歯牙異常、鉄過剰症

診断に有用な検査所見

  1. α-サラセミア
    • 遺伝子検査:α鎖遺伝子異常 無症候性保因者(α-/αα)、軽症型(α-/α-)または(--/αα)、Hb H病 (--/α-)、重症型(Hb Bart's 胎児水腫症候群):(--/--)
    • 貧血(小球性低色素性貧血:軽度から高度まで)
    • 末梢血塗抹標本 軽症型:小球性低色素性赤血球、Hb H病:小球性低色素性赤血球、多染性赤血球、Hb H(β4量体)封入体(brilliant cresyl blue染色)、重症型:強度の赤血球形態変化、多数の有核赤血球
    • ヘモグロビン分画:Hb Bart's 胎児水腫症候群ではHb Bart'sが大部分を占める
  2. β-サラセミア
    • 貧血(小球性低色素性貧血:軽度から高度まで)
    • 末梢血塗抹標本:赤血球封入体、著しい大小不同、低色素性赤血球、標的赤血球、好塩基性斑点、巨大奇形赤血球など
    • ヘモグロビン分画検査(HbA2およびHbFの増加):軽症型 HbA2 4?8% HbF 3-8%、重症型 HbF 60?95%、β0サラセミア HbAがみられない、HbA2は低下・正常・増加のいずれもある
    • 骨髄検査:赤芽球系過形成、鉄芽球増加、貯蔵鉄の増多
    • 赤血球膜脆弱性低下(浸透圧脆弱性試験[グリセロール・食塩水]:37℃24時間孵置後)

当該事業における対象基準

治療で継続的に補充療法若しくは除鉄剤の投与を行っている場合又は造血幹細胞移植を実施する場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児血液・がん学会
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