診断の手引き

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先天性赤血球形成異常性貧血

せんてんせいせっけっきゅうけいせいいじょうせいひんけつ

congenital dyserythropoietic anaemia; CDA

告示番 号45
疾病名先天性赤血球形成異常性貧血
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診断方法

表1にあるような家族歴、既往歴、身体所見、検査所見が見られ、骨髄所見と他疾患の除外からCDAの可能性が考えられる場合は、遺伝子検査を行い診断確定する。注意すべき点として、貧血は臨床上問題にならないほど軽度の場合があること、輸血依存であっても成長とともに改善することがあること、小児やサラセミア合併例では大球性貧血を呈さないことがあること、などがあげられる。また、報告されているどのタイプにも合致しない症例もみられる。

先天性溶血性貧血と診断されていた症例が後からCDAと診断されることがしばしばあり、他の先天性貧血疾患やdyserythropoiesisを伴う先天異常疾患の除外は必須である。表1にはCDAを疑う所見、表2には主な鑑別疾患を示す。

表1.CDAを疑う所見

a. 黄疸がある、あるいは黄疸の既往(重度あるいは遷延性新生児黄疸を含 む)がある
b. 赤芽球系の無効造血(骨髄での赤芽球過形成と末梢血の網赤血球減少)
c. 末梢血での赤血球形態異常(大小不同、奇形赤血球、多染性、塩基性斑点など)
d. 骨髄での赤芽球形態異常(クロマチン架橋、多核赤芽球、巨赤芽球変化など)
e. 大球性貧血
f. 輸血歴、輸血依存性
g. 脾腫
h. 原因不明の慢性貧血の家族歴
i. 四肢、骨格奇形
j. 赤血球形態異常
k. 上記には該当しないが原因不明の貧血がある


表2.CDAと鑑別を要する疾患

1. 先天性疾患

  • サラセミア
  • 不安定ヘモグロビン症
  • 遺伝性球状赤血球症
  • ピルビン酸キナーゼ欠損症
  • 先天性骨髄異形成症候群

2. 後天性疾患

  • ビタミンB12欠乏症
  • 葉酸欠乏症
  • 鉄欠乏性貧血
  • 骨髄異形成症候群
  • 飲酒過剰
  • 急性骨髄性白血病
  • 再生不良性貧血
  • パルボB19ウイルス感染
  • AIDS
  • マラリア
  • 肝疾患
  • 抗腫瘍剤投与後
  • 骨髄移植後

当該事業における対象基準

治療で継続的に補充療法若しくは除鉄剤の投与を行っている場合又は造血幹細胞移植を実施する場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児血液・がん学会
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