診断の手引き

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先天性赤芽球癆(ダイアモンド・ブラックファン(Diamond-Blackfan)貧血)

せんてんせいせきがきゅうろう (だいあもんど・ぶらっくふぁんひんけつ)

congenital red cell aplasia; Diamond-Blackfan anaemia

告示番 号29
疾病名先天性赤芽球癆(ダイアモンド・ブラックファン貧血)
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診断方法

A. 診断基準

  1. 1才未満である。
  2. 大球性貧血(あるいは正球性貧血)で他の2系の血球減少を認めない。
  3. 網状赤血球減少を認める。
  4. 赤芽球前駆細胞の消失を伴う正形成骨髄所見を有する。

B.診断を支持する基準

大支持基準

  1. 古典的DBAに見られた遺伝子変異を有する。
  2. 家族歴を有する。

小支持基準

  1. 赤血球アデノシンデアミナーゼ活性(eADA)と還元型グルタチオン(eGSH)の髙値 (註1)
  2. 古典的DBAにみられる先天奇形を有する。
  3. HbFの上昇。
  4. 他の先天性骨髄不全症候群の証拠がない。

古典的DBAは4つの診断基準をすべて満たす。
非古典的DBAは、下記の1.~3.のいずれかを満たす。


  1. 3つの診断基準と1つの大あるいは2つ小支持基準
  2. 2つの診断基準と2つの大あるいは3つの小支持基準
  3. 2つの大支持基準

(註1)eADAとeGSHを同時測定し、SVM法による判別式により判定する。
DBAには、診断のために有用なスクリーニング法がない。Transient erythroblastopenia of childhood(TEC)との鑑別診断には、eADAの高値(mean±3SD以上)を確認することが有用である。しかし、DBA症例の約20%はeADAが有意の上昇を示さない。eADAとeGSHの同時測定により、遺伝子検査で確定診断し得たDBA症例は全例が家族内非罹患者と判別が可能である。確定診断に遺伝子診断は有用であるが、本邦では原因遺伝子が同定されるのは全体の約40%にすぎない。通常のシークエンス法で遺伝子変異を同定できない場合は、片アレルの大欠損を解析する必要がある。

鑑別診断

赤芽球癆を呈する疾患の鑑別診断としては、TECが最も重要である。TECは1歳以上の幼児に好発し、先行するウイルス感染に続発することが多い疾患とされる。ほとんどの症例は無治療で1~2ヶ月以内に自然治癒する。正球性貧血を呈し、DBAと異なりHbFおよび赤血球アデノシンデアミナーゼ活性(eADA)は正常である)。また、骨髄不全や外表奇形を特徴とする先天性造血不全症候群には、1)Dyskeratosis congenita, 2)Schwachman-Diamond症候群、3)Congenital amegakaryocytic thrombocytopenia, 4) Pearson症候群などが知られている。いずれも、稀少疾患ではあるが、それぞれの臨床像が特徴的で鑑別可能である。最近、上記にあげた疾患については、すべて原因遺伝子が同定されたことから、分子病態の解明が進むとともに、遺伝子診断も可能となっている。

当該事業における対象基準

治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児血液・がん学会
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