診断の手引き

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遺伝性出血性末梢血管拡張症(オスラー病)

いでんせいしゅっけつせいまっしょうけっかんかくちょうしょう; おすらーびょう

Hereditary hemorrhagic telangiectasia; HHT; Osler-Weber-Rendu disease

告示番 号1
疾病名遺伝性出血性末梢血管拡張症
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診断方法

遺伝性出血性末梢血管拡張症のCuraçaoの診断基準が用いられる。

  1. 繰り返す鼻出血
  2. 皮膚粘膜の毛細血管拡張病変(口唇・口腔・手指・舌)
  3. 肺・脳・肝臓・脊髄の動静脈奇形、消化管の毛細血管拡張病変
  4. 一親等に同疾患の家族歴

4項目があり、3項目以上が該当すれば確診、2項目が該当すれば疑診、1項目以下では、可能性が低いとする。 年齢とともに症候性となることが多いため、小児期、特に10歳以下では、この診断基準で、確診・疑診になることは多くはない

c. 項目に関しては、各臓器の検査によって診断される。

 脳 :
非造影と造影のMR検査
 肺 :
非造影のCT検査や経胸壁コントラスト心エコー検査
肝 臓:
超音波検査や造影のCT検査
脊 髄:
MR検査
消化管:
内視鏡検査

遺伝性出血性末梢血管拡張症の家族歴があれば、小児の場合、無症状であっても、遺伝子検査で遺伝性出血性末梢血管拡張症が否定されない限り、その可能性は残る

  

参考文献

  1. Dakeishi M, Shioya T, Wada Y, et al. Genetic epidemiology of hereditary hemorrhagic telangiectasia in a local community in the northern part of Japan. Hum Mutat 2001;19:140-148.
  2. Komiyama M, Ishiguro T, Yamada O, et al: Hereditary hemorrhagic telangiectasia in Japanese patients. J Hum Genet, 59:37-41, 2014
  3. Shovlin CL, Guttmacher AE, Buscarini E, et al. Diagnostic criteria for hereditary hemorrhagic telangiectasia. Am J Med Genet 2000;91:66-67.
  4. 市村恵一. オスラー病(遺伝性出血性末梢血管拡張症)の鼻出血.基礎と臨床.耳展 2009;3:138-152.
  5. Krings T, Chng SM, Ozanne A, et al. Hereditary haemorrhagic telangiectasia in children. Endovascular treatment of neurovascular malformations. Results in 31 patients. Interv Neuroradiol 2005;11:13-23.
  6. White RI. Pulmonary arteriovenous malformations: how do I embolize? Tech Vasc Interventional Rad 2007;10:283-290.

当該事業における対象基準

治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合

:バージョン1.1
更新日
:2015年5月18日
文責
:日本脳神経血管内治療学会
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