診断の手引き

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血小板放出機構異常症

けっしょうばんほうしゅつきこういじょうしょう

Platelet secretion defects

告示番 号13
疾病名血小板放出機構異常症
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診断方法

主症状

  • 軽度〜中等度の出血傾向。
  • ヘルマンスキー・パドラック症候群とチェディアック・東症候群では白皮症を伴う。

分類

  • 顆粒異常症:
  • α顆粒異常症(灰色血小板症候群(gray platelet syndrome)):α顆粒のみが欠如あるいは減少するため、末梢血塗抹標本で血小板色調が灰色を呈する。大型血小板と中等度の血小板減少を伴う。本来α顆粒に貯蔵される血小板由来増殖因子が直接骨髄内に放出されるため、骨髄線維症を来す。
    濃染顆粒異常症:濃染顆粒(δ顆粒):白皮症を伴う症候群性濃染顆粒異常症(ヘルマンスキー・パドラック症候群とチェディアック・東症候群)と、異常が血小板に限局される濃染顆粒異常症がある。
  • 放出異常症:
  • 血小板顆粒の放出機構経路の異常により起こり、トロンボキサンA2産生経路異常とそれ以外の異常に大別される。トロンボキサンA2産生経路異常にはシクロオキシゲナーゼ異常症とトロンボキサンA2合成酵素異常症がある。
 

検査所見

  • 血小板数:
  • α顆粒異常症で低下。
  • 出血時間:延長。
  • 血小板凝集能:顆粒異常症:
  • ADP、コラーゲン、エピネフリン、アラキドン酸などの生理的血小板凝集惹起薬による凝集低下。放出異常症:シクロオキシゲナーゼ異常症ではアラキドン酸凝集は欠如するが、トロンボキサンA2誘導体による凝集を認める。トロンボキサンA2合成酵素異常症では、アラキドン酸凝集、トロンボキサンA2誘導体凝集を共に欠如する。

特殊検査

  • 電子顕微鏡による顆粒欠如あるいは減少の同定(顆粒異常症)。濃染顆粒異常症では蛍光顕微鏡観察による蛍光色素メパクリンの取り込み欠如とルミアグリコメーターによるATP放出の欠如。

当該事業における対象基準

治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児血液・がん学会
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