診断の手引き

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血小板減少症(脾機能亢進症によるものに限る。)

けっしょうばんげんしょうしょう (ひきのうこうしんしょうによるものにかぎる。)

thrombocytopenia due to hypersplenism

告示番 号17
疾病名血小板減少症(脾機能亢進症によるものに限る。)
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診断方法

診断

血小板減少の確認
  1. 血小板数が通常は10万/μl未満
  2. 血小板減少を来たす血液疾患の除外。1

脾機能亢進症の確認(a),(c)は必須項目
  1. 血小板減少、貧血、白血球減少のうち一つまたはすべてを認める。2
  2. 骨髄穿刺検査で、骨髄は過形成、または正常。3
  3. 脾腫の確認。4
  4. 脾摘により血球減少などの症状が改善する。5

除外項目(1)

1 血小板減少を来たす血液疾患(白血病、悪性リンパ腫、骨髄線維症、特発性血小板減少性紫斑病)などでも二次性の脾機能亢進症を来たすことがあるが、「脾機能亢進症による血小板減少症」からは除外する。

参考条項

脾腫を来たす基礎疾患としては、以下のものがある。

うっ血性脾腫
  • 門脈または脾静脈の外的圧迫または血栓症
  • 門脈脈管構造の奇形
  •                                                                                  
  • 肝硬変
  • 特発性門脈圧亢進症
  • 右心不全など

感染症および炎症性疾患
  • 急性感染症、慢性感染症(結核、マラリアなど)
  • サルコイドーシス
  • アミロイドーシス
  • 結合組織疾患(SLEなど)

骨髄増殖性およびリンパ増殖性疾患
  • 白血病、特に慢性骨髄性白血病など
  • 悪性リンパ腫
  • 骨髄線維症
  • 真性赤血球増加症など

先天性溶血性貧血
  • 赤血球形態異常を伴う溶血性貧血(先天性球状赤血球症、先天性楕円赤血球症など)
  • 赤血球酵素異常、サラセミアなど

蓄積症
  • ゴーシェ病、ニーマンピック病などの代謝異常症
  • アミロイドーシスなど

脾嚢胞など

註釈

2
血球減少のうち、血小板数の減少は必須項目。
3
骨髄検査は血液疾患による脾機能亢進症の鑑別のために必要だが、門脈圧亢進症などによるうっ血性脾腫、蓄積症に関連した脾腫、脾嚢胞などによる脾腫などでは、必ずしも必須の検査ではない。
4
脾腫の確認のためには、触診に加えて、超音波検査などでも確認する。
5
「脾摘による血球減少の改善」は、あくまで結果であるので、診断のための必須項目ではない。

当該事業における対象基準

治療で補充療法、G-CSF療法、除鉄剤の投与、抗凝固療法、ステロイド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腫瘍薬の投与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析のうち、一つ以上を継続的に実施する(断続的な場合も含めておおむね6か月以上)場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児血液・がん学会
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