診断の手引き

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ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損症(レッシュ・ナイハン(Lesch-Nyhan)症候群)

ひぽきさんちんぐあにんほすほりぼしるとらんすふぇらーぜけっそんしょう(れっしゅ・ないはんしょうこうぐん)

Lesch-Nyhan syndrome: Hypoxanthine-guanine phosphoribosyltransferase (HPRT) deficiency

告示番 号82
疾病名ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損症(レッシュ・ナイハン症候群)
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診断方法

臨床所見、生化学分析、および遺伝子解析に基づいて行う。

  1. 舞踏病アテトーゼを伴う精神発達遅滞、自傷行為があれば本症を疑う。乳児期早期から哺乳異常、発育不良がみられ、その後運動発達遅滞が明らかになる。1歳を過ぎて不随意運動が、2歳を過ぎると自傷行為が出現する。
  2. 生化学的診断:血清尿酸値の上昇は生後1ヶ月でみられ、尿酸過剰産生のため尿中尿酸/クレアチン比が上昇する。(注1)

  3. 上記の臨床像のような症状、所見がみられ、他の原因疾患が特定されていない場合には下記の検査を行う。

  4. 酵素診断: 赤血球におけるHPRT活性の低下(注2)。また、赤血球中にはPRPP(ホスホリボシルピロリン酸)濃度が上昇するため、APRT(アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ)が安定化され、活性が2-3倍に上昇している。HPRT活性の低下およびAPRT活性の上昇により欠損を判定する。
  5. 遺伝子診断:ダイレクトシークエンス法などによりXq26.2-q26.3に位置するHPRT酵素蛋白をコードする遺伝子(HRT1)解析を行う。
注1:
腎結石(尿酸結石)がみられることもある。
注2:
典型的なLesch-Nyhan症候群のHRPT残存活性は1.5%以下である。

当該事業における対象基準

疾患名に該当する場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本先天代謝異常学会
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