診断の手引き

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全身性カルニチン欠損症

ぜんしんせいかるにちんけっそんしょう

Organic cation transporter 2 (OCTN2) deficiency, Carnitine uptake defect

告示番 号48
疾病名全身性カルニチン欠損症
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診断方法

臨床所見、生化学分析、および遺伝子解析に基づいて行う。

1.濾紙血のマススクリーニングにてC0が低値、または血清カルニチン値の著しい低下(遊離カルニチン10nmol/ml以下)をみとめ、かつ他の有機酸代謝異常症、脂肪酸酸化障害、ピボキシル基含有の抗菌薬投与による二次性のカルニチン欠乏が否定される。
2.低ケトン性低血糖や筋力低下、心筋症、易疲労などを認める。一般的にCKの上昇は軽度である。また軽度の肝逸脱酵素上昇、アンモニアの上昇を認める場合がある。

症状は非特異的なものが多いが、上記のような症状/所見がみられ、他の原因疾患が特定されていない場合には下記の検査を行う。

3.生化学的診断:本疾患では尿細管でのカルニチンの吸収障害が見られるため、血中・尿中カルニチン値の測定より尿中カルニチンクリアランスの上昇を認める。(注1)

4.確定診断: 培養皮膚線維芽細胞と安定同位元素、質量分析計を用いin vitro probe assayにより機能評価が可能。(注2)
5.遺伝子診断:ダイレクトシークエンス法やMLPA法により、5q31.1に位置するOCTN2酵素蛋白をコードする遺伝子(OCTN2(SLC22A5))解析を行うことにより確定診断となる。


注1:
ただしFanconi症候群などの基礎疾患が否定されている必要がある。またカルニチン内服開始前の検体による測定が必要である。
注2:
培養皮膚線維芽細胞と放射性同位元素よりOCTN2のカルニチン取り込み率を確認する古典的な方法もある。

当該事業における対象基準

疾患名に該当する場合

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本先天代謝異常学会
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