診断の手引き

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リジン尿性蛋白不耐症

りじんにょうせいたんぱくふたいしょう

Lysinuric protein intolerance

告示番 号21
疾病名リジン尿性蛋白不耐症
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診断方法

1) 臨床所見

  • 低身長、体重増加不良、肝腫大、脾腫大
  • 蛋白摂取後の嘔吐・腹痛、もしくは高蛋白食品(肉、魚、卵・乳製品)を嫌う。

参考所見: ウイルス感染の重症化、免疫異常、自己免疫疾患、骨粗鬆症、筋力低下、易疲労などを呈する場合もある。

2) 検査所見

  • 尿中アミノ酸分析でリジン(症例によりアルギニン、オルニチンも)の排泄亢進を認める (必須)。
  • 高アンモニア血症の既往。最高値は 300 ~ 400 μg/mL の範囲に属することが多い。
  • 血清LDH上昇(600 - 1000 IU/L が多い)、及びフェリチンの上昇を認める。
  • 確定診断のためには遺伝子( SLC7A7 )診断が有用である。

参考所見: 血中二塩基性アミノ酸値の低下(正常下限の1/8程度から正常域まで分布)、末梢白血球・血小板減少、貧血等の合併も多い。


上記 1) のいずれかから本疾患を疑い、2) に示す検査所見を満たす場合、本疾患と診断される。

参考文献

  1. 高橋 勉. 厚労省研究班「リジン尿性蛋白不耐症における最終診断への診断プロトコールと治療指針の作成に関する研究」平成22年度報告書.2011:p1-27.
  2. Sperandeo MP, et al. Lysinuric protein intolerance: update and extended mutation analysis of SLC7A7 gene. Hum Mutat. 2008; 29: 14-21.
  3. Shoji Y, et al. Five novel SLC7A7 variants and y+L gene-expression pattern in cultured lymphoblasts from Japanese patients with lysinuric protein intolerance. Hum Mutat. 2002; 20:375-381.
  4. Tannner LM, et al. Nutrient intake in lysinuric protein intolerance. J Inherit Metab Dis. 2007; 30:716-721.
  5. Simell O: The metabolic and molecular bases of inherited disease, 8th ed. Lysinuric protein intolerance and other cationic aminoacidurias. McGraw-Hill, New York, Vol. III, pp. 4933-4956.8-11. 2001

当該事業における対象基準

疾患名に該当する場合

:バージョン1.1
更新日
:2015年7月6日
文責
:日本先天代謝異常学会
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