診断の手引き

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自己免疫性多内分泌腺症候群 1型

じこめんえきせいたないぶんぴつせんしょうこうぐんいちがた

Autoimmune polyendocrinopathy type 1

告示番 号36
疾病名自己免疫性多内分泌腺症候群 1型
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診断方法

原則として臨床診断により診断する。遺伝子診断は診断確定に有用であるが補助的検査に位置づけられる。

1. 臨床診断

  1. 粘膜皮膚カンジダ症
  2. 副甲状腺機能低下症
  3. 副腎不全(アジソン病)
  4. の3徴のうち少なくとも2つを満たす。

それぞれの疾患の診断は各診断基準を参照するが、主要な臨床所見は以下の通りである。

  1. 皮膚、爪、口腔粘膜などに難治性カンジダ感染を繰り返す。
  2. 副甲状腺ホルモン分泌不全のため低カルシウム血症、高リン血症を認め、全身性痙攣発作、テタニー、運動失調など種々の症状を呈する。
  3. ミネラルコルチコイドであるアルドステロン、グルココルチコイドであるコルチゾール、 副腎アンドロゲンであるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)とその硫酸塩(DHEA-S)の分泌が生体の必要量以下に低下し、易疲労感、全身倦怠感、脱力感、筋力低下、体重減少、低血圧、食欲不振、精神症状(無気力、不安、うつ)などの症状を呈する。

2. 遺伝子診断

原因遺伝子AIRE遺伝子の検査により病因変異が同定された場合、本疾患と診断される。

附記

病因となると推定されるAIRE遺伝子変異が同定された場合でも、上記の臨床診断に該当しない場合には本疾患と診断することはできないが、今後の研究の進展次第では疾患概念と診断基準が変更される可能性がある。

当該事業における対象基準

治療で補充療法、機能抑制療法その他の薬物療法を行っている場合。ビタミンDの維持療法を行っている場合も対象とする。

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児内分泌学会
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