診断の手引き

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ウィリアムズ(Williams)症候群

うぃりあむずしょうこうぐん

Williams syndrome

告示番 号58
疾病名ウィリアムズ症候群
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診断方法

【臨床所見】
子宮内発育遅延を伴う成長障害、精神発達遅滞(認知能より表出能に長け、特に視覚性認知障害あり、多動・行動異常あり)、妖精様顔貌:elfin face(太い内側眉毛、眼間狭小、内眼角贅皮、腫れぼったい眼瞼、星状虹彩、鞍鼻、上向き鼻孔、長い人中、下口唇が垂れ下がった厚い口唇、開いた口など)、特異な性格(社交的でおしゃべり、お人好し、出しゃばり)、外反母趾、爪低形成、歯牙低形成・欠損、低い声を認める。先天性心疾患(大動脈弁上狭窄、末梢性肺動脈狭窄など)、乳児期高カルシウム血症、腎動脈狭窄、冠動脈狭窄、泌尿器疾患(石灰化腎、尿路結石、低形成腎、膀胱憩室、膀胱尿管逆流など)を合併する。成人期は、社会的自立が困難で、高血圧、関節可動制限、尿路感染症、消化器疾患(肥満、便秘、憩室症、胆石など)が問題となる。突然死や麻酔関連死が報告されている。

【染色体異常】
FISH法によりELN遺伝子を含むプローブで、7q11.23微細欠失を認める。

【胸部X線】左4弓の突出
【心電図】左室肥大
【心エコー図】大動脈弁上に狭窄所見を認める。
【心臓カテーテル・造影所見】大動脈弁上に造影上狭窄所見を認め、圧差を認める。
合併心血管疾患による所見を認める。

【診断基準】
特徴的な妖精様顔貌と上記臨床所見のいくつかを組み合わせて有する、またはFISH法で7q11.23微細欠失が証明される

当該事業における対象基準

治療中又は次の①から⑨のいずれかが認められる場合
①肺高血圧症(収縮期血圧40mmHg以上)
②肺動脈狭窄症(右室-肺動脈圧較差20mmHg以上)
③2度以上の房室弁逆流
④2度以上の半月弁逆流
⑤圧較差20mmHg以上の大動脈狭窄
⑥心室性期外収縮、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗細動又は高度房室ブロック
⑦左室駆出率あるいは体心室駆出率0.6以下
⑧心胸郭比 60%以上
⑨圧較差20mmHg以上の大動脈再縮窄

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児循環器学会
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