診断の手引き

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肺動脈弁上狭窄症

はいどうみゃくべんじょうきょうさくしょう

Supravalvular pulmonary stenosis

告示番 号79
疾病名肺動脈弁上狭窄症
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診断方法

【臨床所見】
肺動脈弁の直上もしくは分岐部・分岐部以降の末梢の狭窄が合併することが多い。
先天性風疹症候群、大動脈弁上狭窄症候群(Williams症候群), Alagille症候群、Noonan症候群、
Ehlers-Danlos症候群等に多く見られる。
聴診上は胸骨左縁上部に最強点を持つ駆出性収縮期雑音が聴取されるが駆出性クリック音は
聴取されない。心雑音は肺野や背部に広く放散し、時に連続性になり得る。Ⅱ音は亢進する。

【胸部X線】
主肺動脈がやや突出し、左右の肺動脈は細い。左右差があればX線上も左右差を認める事がある。

【心電図】
右室圧の程度に応じて右室肥大を示す。
高度の三尖弁逆流を伴う場合はV1 P波が先鋭化する

【心エコー図】
右室圧の上昇はあるが右室流出路・肺動脈弁に狭窄が無いことから疑う。
重度かつ両側の末梢性の場合は右室収縮能低下を来す。
肺動脈の弁上・分岐部狭窄の場合はカラードップラーで同部位の乱流・血流の加速を認める。
主肺動脈の分岐部狭窄より末梢の狭窄では心エコーでは診断は困難である。

【心臓カテーテル・造影所見】
右室圧、肺動脈内近位部で収縮期圧が上昇する。狭窄が強い場合には拡張期圧も上昇するが脈圧は
広くなる。肺動脈造影で肺動脈弁上もしくは分岐部移行の末梢で狭窄を認める。

【その他の画像診断】
造影CT特に3DCTが狭窄部位・狭窄範囲を特定するのに有用である。

■診 断
先天性風疹症候群、大動脈弁上狭窄症候群(Williams症候群), Alagille症候群、Noonan症候群、
Ehlers-Danlos症候群で心雑音があれば診断を疑う。確定診断は肺動脈弁上狭窄単独なら心エコー、
末梢性肺動脈狭窄を伴う場合はCT・肺動脈造影にて行う。

■鑑 別
聴診上の鑑別は静脈音・機能性心雑音・動脈管開存・肺動静脈瘻・肺動脈弁狭窄が挙げられる。
心エコー、造影CT、肺動脈造影で鑑別可能である。

当該事業における対象基準

治療中又は次の①から⑨のいずれかが認められる場合
①肺高血圧症(収縮期血圧40mmHg以上)
②肺動脈狭窄症(右室-肺動脈圧較差20mmHg以上)
③2度以上の房室弁逆流
④2度以上の半月弁逆流
⑤圧較差20mmHg以上の大動脈狭窄
⑥心室性期外収縮、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗細動又は高度房室ブロック
⑦左室駆出率あるいは体心室駆出率0.6以下
⑧心胸郭比 60%以上
⑨圧較差20mmHg以上の大動脈再縮窄

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月6日
文責
:日本小児循環器学会
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