診断の手引き

38

心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症

しんしつちゅうかくけっそんをともなうはいどうみゃくへいさしょう

Pulmonary atresia with ventricular septal defect

告示番 号83
疾病名心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症
疾患概要、医療意見書等のダウンロードはこちら

診断方法

心臓超音波検査

肺動脈閉鎖兼心室中隔欠損の場合には、ファロー四徴症と同様に心室中隔欠損、大動脈騎乗があり、それに加え、肺動脈が閉鎖しており右室流出路から肺動脈への血流を認めない。肺動脈は細く、閉鎖状態は漏斗部筋性閉鎖か弁性閉鎖となる。動脈管ないし大動脈からの側副血管から肺動脈への血流を認める。

胸部X線

ファロー四徴症と同様に左第2弓陥凹(肺動脈主幹部低形成)と心尖部挙上により木靴型となる。右大動脈弓が認められることもある。
肺血管影は減少するが、程度は動脈管開存や体肺側副血管の流量による。
正側面で胸腺陰影が欠如していれば 22q11.2欠失症候群を疑う。

心電図

右軸偏位と右室肥大所見を認める。右室成分が少ない場合もある。。

心臓カテーテル・造影検査

心室中隔欠損、大動脈騎乗に加え、右室流出路から肺動脈への血流を認めない。
動脈管ないし下行大動脈からの側副血管から肺動脈への血流を認める。
MAPCAの描出には造影CTが有用である。

当該事業における対象基準

治療中又は次の①から⑨のいずれかが認められる場合

①肺高血圧症(収縮期血圧40mmHg以上)
②肺動脈狭窄症(右室-肺動脈圧較差20mmHg以上)
③2度以上の房室弁逆流
④2度以上の半月弁逆流
⑤圧較差20mmHg以上の大動脈狭窄
⑥心室性期外収縮、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗細動又は高度房室ブロック
⑦左室駆出率あるいは体心室駆出率0.6以下
⑧心胸郭比 60%以上
⑨圧較差20mmHg以上の大動脈再縮窄

最終手術不能のためチアノーゼがあり、死に至る可能性を減らすための濃厚なケア、治療及び経過観察が必要な場合

以上の何れかを満たす場合

:バージョン1.1
更新日
:2015年8月3日
文責
:日本小児循環器学会
「小児慢性特定疾病の対象疾患について」に戻る