診断の手引き

36

単心室症

たんしんしつしょう

Single ventricle

告示番 号68
疾病名単心室症
疾患概要、医療意見書等のダウンロードはこちら

診断方法

心臓超音波検査

心室中隔が存在しない。右室型単心室か左室型単心室かの判断は困難なことも多い。
右室型単心室では心内腔が右室形態で痕跡的左室はないかあっても後方に位置する。
左室型単心室では前方に痕跡的右室が存在する。
心エコーでは心房と心室のつながりをみると1つの心室に両房室弁ないし共通房室弁が流入している。
心エコーではさらに心室と大血管のつながりを診断できる。肺動脈の狭窄の有無、肺高血圧の有無も判別できる。

胸部X線

心拡大と肺血管陰影の程度は肺への血流による。高度の房室弁逆流があるとさらに心拡大が増す。

心電図

左室型単心室では左軸偏位と左室肥大。右室型単心室では右室肥大所見を呈す。

心臓カテーテル・造影所見

心臓カテーテルと血管造影により肺血流量、肺血管抵抗、肺動脈または大動脈狭窄の程度、心室容積や機能、房室弁逆流、狭窄の程度など、手術に必要なデータが入手できる。
形態に関しては、エコー所見以上の情報が得られることは少ない。


鑑別診断

一側心室が異常に大きくなる左室低形成症候群、純型肺動脈閉鎖、三尖弁閉鎖、左室型または右室型の房室中隔欠損症(心内膜欠損症)、三尖弁または僧帽弁両室挿入など。

当該事業における対象基準

治療中又は次の①から⑨のいずれかが認められる場合

①肺高血圧症(収縮期血圧40mmHg以上)
②肺動脈狭窄症(右室-肺動脈圧較差20mmHg以上)
③2度以上の房室弁逆流
④2度以上の半月弁逆流
⑤圧較差20mmHg以上の大動脈狭窄
⑥心室性期外収縮、上室性頻拍、心室性頻拍、心房粗細動又は高度房室ブロック
⑦左室駆出率あるいは体心室駆出率0.6以下
⑧心胸郭比 60%以上
⑨圧較差20mmHg以上の大動脈再縮窄

最終手術不能のためチアノーゼがあり、死に至る可能性を減らすための濃厚なケア、治療及び経過観察が必要な場合

以上の何れかを満たす場合

:バージョン1.1
更新日
:2015年8月3日
文責
:日本小児循環器学会
「小児慢性特定疾病の対象疾患について」に戻る