診断の手引き

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ネイル・パテラ(Nail-Patella)症候群(爪膝蓋症候群)

ねいる・ぱてらしょうこうぐん (そうしつがいしょうこうぐん)

Nail-patella syndrome

告示番 号35
疾病名ネイル・パテラ症候群(爪膝蓋症候群)
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診断方法

臨床的に爪形成不全、膝蓋骨の低形成あるいは無形成、腸骨の角状突起(iliachorn)、 肘関節の異形成を4主徴によって診断する(表1)。


表1. Nail-patella症候群の臨床症状
症 状頻 度(%)
爪の異常
  爪の低形成、欠損
  三角状の爪半月
  縦走隆起、さじ状爪、変色、割裂
98
骨の異常
  膝蓋骨形成不全
  肘関節異常
  腸骨角状突起(iliachorn)

93
93
68
眼の異常
  虹彩の色素沈着(Lestefssign)
  緑内障、眼高血圧

54
17
腎症
  タンパク尿のみ
  血尿のみ
  タンパク尿十血尿
  妊娠時のみの異常
  末期腎不全
38
13
1
10
13
3
神経学的異常
手指遠位端のしわの消失
手指のスワンネック様変形
25
96
58
その他の異常
  毛髪線の上昇、細い毛髪、背部痛、
  腰椎前轡、側轡、漏斗胸、過敏性大腸、
  便秘、てんかん、末梢循環不全、
  その他骨系統の様々な異常

診断における留意点

  • 無症候性のタンパク尿や血尿の症例では、家族も含め上記の外表所見を確認することが重要である。
  • 4主徴がそろわないときは、他疾患の鑑別が必要である。
    • 膝蓋骨の形成不全をきたす疾患:TBX4異常による小膝蓋骨症候群、Meier-Gorlin症候群など
    • 爪の形成不全をきたす疾患:DOOR症候群、 Coffin-Siris症候群など
    • 精神発達遅滞や顔貌異常のあるときは他の症候群を念頭に置いて鑑別する。
  • 遺伝子診断は可能であるが、すべての患者にLMX1B遺伝子異常が認められているわけではなく、異常がない場合でも診断を除外することはできない。

当該事業における対象基準

病理診断で診断が確定し、治療でステロイド薬、免疫抑制薬、生物学的製剤、抗凝固薬、抗血小板薬、アルブミン製剤若しくは降圧薬のうち一つ以上を用いる場合又は腎移植を行った場合

:バージョン1.1
更新日
:2015年5月23日
文責
:日本小児腎臓病学会
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腎機能障害が進行し、身長が-2.5SD以下の場合でがつ成長ホルモン治療の対象基準を満たす場合は、小慢による成長ホルモン治療助成の対象となります。
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