診断の手引き

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尿細管性アシドーシス

にょうさいかんせいあしどーしす

Renal tubular acidosis; RTA

告示番 号16
疾病名尿細管性アシドーシス
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診断方法

  1. アニオンギヤップ(Na十-[Cl- + HCO3-])が正常の代謝性アシドーシスで、胃・腸管からの重炭酸イオンの喪失、薬物、酸負荷などが除外されればRTAの診断が確定する
  2. 病型診断は臨床・検査所見から行う(表)

表. 尿細管性アシドーシスの病型分類
dRTA
(Ⅰ型)
pRTA
(Ⅱ型)
Hyper K dRTA
(Ⅳ型)
血清K低下正常~低下上昇
TTKG>2>2<6
血漿HCO3-10~15mM/L8~20mM/L10~15mM/L
尿pH(アシドーシス存在下)>5.5<5.5種々
尿pH(塩化アンモニウム負荷時)>5.5<5.5>5.5
尿NH4+排泄量低下正常低下
尿Ca増加正常増加
尿中クエン酸低下正常か増加正常
重炭酸負荷時の %FEHCO3-<3~5%>10~15%<5%
HCO3-補充量少量大量少量~中等量
腎石灰化多いまれまれ
K補充の必要性なしありK制限
TTKG=(尿中K濃度/血清K濃度)× (血清浸透圧/尿浸透圧)

  • Transtubular K gradient(TTKG)は皮質集合管でのアルドステロンの反応性を間接的に示すよい指標であり、低K血症にも関わらずTTKG>2であれば腎からの喪失を示し、高K血症にも関わらずTTKG<6であれば腎での反応性低下を示す。
  • 塩化アンモニウム負荷試験(0.1g/kgまたは75mEq/m2経口投与)で血液pHが7.3以下にもかかわらず尿pHが5.5以下にならない場合、 dRTAと診断する。すでにpHが7.3未満の代謝性アシドーシスがある場合は本試験を行う必要はない。また高度なアシドーシスがある場合は危険なので、本試験は行わない。
  • 重炭酸負荷試験は近位尿細管における重炭酸イオンの再吸収能を診る検査である。重曹(2~3mEq/kg/日)を数日投与して血中重炭酸イオン濃度を正常化した時点で、FEHCO3-[(UHCO3-×PCRE/UCRE×PHCO3-)×100(%)]、を計算する。

当該事業における対象基準

治療で薬物療法を行っている場合又は腎移植を行った場合

:バージョン1.1
更新日
:2015年5月23日
文責
:日本小児腎臓病学会
成長ホルモン療法の助成に関して
腎機能障害が進行し、身長が-2.5SD以下の場合でがつ成長ホルモン治療の対象基準を満たす場合は、小慢による成長ホルモン治療助成の対象となります。
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