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亜硫酸酸化酵素欠損症

ありゅうさんさんかこうそけっそんしょう

sulfite oxidase deficiency

告示番 号24
疾病名亜硫酸酸化酵素欠損症
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概要・定義

亜硫酸酸化酵素が欠損することにより、脳内に毒性の強い亜硫酸が大量に蓄積し重篤な脳障害を示し、著明な神経細胞の脱落や大脳白質脱髄、多発性の空洞性病変、グリオーシス、皮質深部の海綿状変性と側脳室の拡大が認められる。常染色体劣性遺伝性疾患である。類縁疾患として、亜硫酸酸化酵素の補酵素であるモリブデン補酵素欠損症がある。

疫学

発症頻度は不明。まれな疾患である。

病因

亜硫酸酸化酵素が欠損することにより、脳内に毒性の強い亜硫酸が大量に蓄積し重篤な脳障害を呈する。

症状

多くの症例では、生後間もなくより難治性けいれん精神運動発達遅滞、筋緊張低下、形成四肢麻痺、哺乳力低下などの重篤な症状を呈する。新生児期を超えて生存する症例では、水晶体脱臼が認められる。

診断

症状から本症を疑った場合は、以下の検査を行う。
1.一般検査:頭部CTおよびMRIで、著明な脱隋、脳室拡大、水頭症、脳の委縮などを認める。血漿アミノ酸分析でタウリンの上昇が確認される。
2.特殊検査
亜硫酸テスト(メルコファクト)により、尿中の亜硫酸の検出が可能である。HPLCで、尿中亜硫酸、チオ硫酸、S-スルホシステインを検出する。
3.遺伝子診断
亜硫酸酸化酵素の遺伝子解析で変異を同定する。

1で本症を疑い、3および4で診断を確定する。

治療

含硫アミノ酸制限食および抗けいれん薬の投与を行うが、多くの症例では効果的ではない。

予後

きわめて不良である。

成人期以降

大部分の症例は小児期に死亡する。

参考文献

早坂 清ら、亜硫酸酸化酵素欠損症 遠藤文夫(編)先天代謝異常ハンドブック第1版、中山書店 2013 268-269
:バージョン2.0
更新日
:2015年5月25日
文責
:日本先天代謝異常学会
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