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ファーバー(Farber)病

ふぁーばーびょう

Farber disease

告示番 号126
疾病名ファーバー病
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概要・定義

ファーバー病は、酸性セラミダーゼ(N-アシルスフィンゴシンアミドヒドロラーゼ)の活性低下により、基質であるセラミド(ceramide)が様々な組織に蓄積し、障害を引き起こす常染色体劣性遺伝疾患である。本疾患における関節の有痛性腫脹、肉芽腫形成、拘縮は免疫学的機序による炎症性変化に基づくと考えられている。

疫学

世界で90例の報告があり、本邦では10例程度と言われている。

病因

ファーバー病は、ライソゾーム酵素の酸性セラミダーゼ(N-acylsphingosine amidohydrolase1: ASAH1)の遺伝子変異により酵素活性が低下し、セラミド等が蓄積し、泡沫化したマクロファージが集簇し、脂肪性の肉芽腫を形成する。そして、疼痛を伴う進行性の関節腫脹変形、関節周囲や圧迫部位の皮下結節、進行性の嗄声を三主徴候を呈する。

症状

発症時期と重症度により、下記の6つ(プロサポシン欠損型を含めて7つ)に分類される。
古典型(1型)、中間型(2型)、軽症型(3型)、新生児型(4型)、進行性神経障害型(5型)、サンドホッフ病合併型(6型)、プロサポシン欠損型(7型)に分けられ、古典型が最も多く、生後数ヶ月以内に発症し、疼痛を伴う進行性の関節腫脹変形、関節周囲や圧迫部位の皮下結節、進行性の嗄声の三主徴候を認め、数年以内に死亡する。新生児型は、最重症型で著明な肝脾腫や進行性の中枢神経障害を認め、乳児期早期に死亡する。プロサポシン欠損型は、ゴーシェ病に類似しており、肝脾腫と中枢神経系病変を認める。

診断

治療

主には対症療法であるが、造血幹細胞移植により、肉芽腫の減少、関節変形の減少や疼痛の軽減、関節可動域の改善、嗄声の軽快を認めたが、神経症状は改善しなかったという報告もあり、適応に関しては慎重に議論されなければならない。

予後

古典型は乳児期に死亡し、新生児型では乳児期早期に死亡する。軽症型では成人例も存在する。

成人期以降

特になし

参考文献

:バージョン2.0
更新日
:2015年5月25日
文責
:日本先天代謝異常学会
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