70

糖原病Ⅵ型

とうげんびょうろくがた

Glycogen storage disease type VI

告示番 号70
疾病名糖原病Ⅵ型
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概要・定義

糖原病VI型は肝グリコーゲンホスホリラーゼの欠損により、肝組織での加リン酸分解によりグリコーゲンのα-1.4結合を切断し、グルコース-1-リン酸が生成される反応が障害され、肝腫大や低血糖を発症する常染色体劣性遺伝性疾患である。

疫学

糖原病VI型の有病率は明らかではない。肝型糖原病の中でまれな疾患であると考えられている。

病因

グリコーゲンホスホリラーゼはグリコーゲンを加リン酸分解しグルコース-1-リン酸を生成するグリコーゲン分解の律速酵素である。糖原病VI型は肝グリコーゲンホスホリラーゼの欠損により、肝のグリコーゲン分解が障害され、肝腫大や低血糖を発症する。原因遺伝子は染色体14q22.1に存在するPYGLでホモ接合または複合ヘテロ接合の変異により発症する。

症状

空腹時の低血糖症状、肝腫大、腹部膨満、人形様顔貌、低身長、成長障害が出現する。I型に比べて症状は軽度で、無症状例もある。

診断

治療

低血糖やケトーシス発症時には、グルコースを投与し、代謝性アシドーシスを補正する。低血糖の予防のために、特に乳児や小児では、頻回の食事摂取や必要に応じて、夜間の持続注入を行う。糖原病治療用ミルク、非加熱のコーンスターチを投与する。ショ糖、果糖、乳糖摂取を1回に大量に与えないように注意が必要である。

予後

乳児期から肝臓の腫大と身体の成長障害が見られるが軽症のことが多い。成長障害や肝腫大、低血糖は年齢とともに軽快する。

成人期以降

多くの成人では無症状である。

参考文献

1) Davit-Spraul A, et al.Liver glycogen storage diseases due to phosphorylase system deficiencies: diagnosis thanks to non invasive blood enzymatic and molecular studies.
Mol Genet Metab. 2011 ;104:137-43.

:バージョン2.0
更新日
:2015年5月25日
文責
:日本先天代謝異常学会
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