136

低ホスファターゼ症

ていほすふぁたーぜしょう

Hypophosphatasia

告示番 号33
疾病名低ホスファターゼ症
診断手引き、医療意見書等のダウンロードはこちら

概要・定義

組織非特異的アルカリホスファターゼ(ALP)遺伝子の活性低下により骨の石灰化が障害される常染色体劣性または優性の遺伝性疾患である。重症度、発症時期などにより、6病型に分類される。
1.周産期重症型 最も重症な病型で、出生時に四肢短縮、頭囲の相対的拡大、狭い胸郭を認める。X線で、全身骨の低石灰化、長管骨の変形、などを認める。
2.周産期軽症型:骨変形などから胎児期に診断された低ホスファターゼ症症例のなかに、良好な骨石灰化を認める予後良好な病型。日本人例では、ALP遺伝子F310Lとの関連が指摘されている。
3.乳児型: 生後6か月までに発症する。乳児期に死亡する症例もある予後不良な病型である。
4.小児型:小児期に発症するタイプで重症度はさまざまである。乳歯の早期喪失を伴うのが特徴である。
5.成人型:成人期おもに中年期になってから発症するタイプで病的骨折、骨痛によって気づかれる。
6.歯限局型:骨に病変が限局するタイプである。乳歯の早期脱落などを認める。

疫学

きわめてまれな疾患である。発症頻度は不明。

病因

組織非特異的アルカリホスファターゼ(ALP)遺伝子の活性低下により骨の石灰化が障害されることにより、種種の症状を呈する疾患である。

症状

病型により異なる。詳細は、概要・定義の項を参照されたい。

診断

治療

対症療法が中心であるが、骨に移行するための修飾を施した酵素を用いた補充療法が開発され日本でも利用可能になりつつある。

予後

予後は病型により異なる。

成人期以降

ストレス骨折などに注意が必要である。

参考文献

竹谷 健、低ホスファターゼ症 遠藤文夫(編)先天代謝異常ハンドブック第1版、中山書店 2013 412-413 Whyte MP, et al. N Engl J Med 2012,366 904-913
:バージョン2.0
更新日
:2015年5月25日
文責
:日本先天代謝異常学会
「小児慢性特定疾病の対象疾患について」に戻る