93

マッキューン・オルブライト(McCune-Albright)症候群

まっきゅーん・おるぶらいとしょうこうぐん

McCune-Albright syndrome

告示番 号95
疾病名マッキューン・オルブライト症候群
診断手引き、医療意見書等のダウンロードはこちら

疾患概要・定義

 皮膚カフェオレ斑、線維性骨異形成症、ゴナドトロピン非依存性思春期早発症を三主徴とする疾患群。出生時より徴候が明らかな場合と、徐々に臨床症状が現れる場合があり、三主徴がすべて揃わないこともある。10歳以下の小児期に発症し、出生後早期に症状が出現することも多い。皮膚カフェオレ斑は出生時より認める。

疫学

 0〜10歳で発病する稀な疾患。男児よりも女児に多い。
発症頻度は明らかではない。

病因

 多くのホルモン受容体であるGタンパク結合受容体(GPCR)において、細胞内情報伝達を担うGsαタンパクの活性型変異により起こる。変異は胎生期の体細胞変異であるため、変異を有した細胞の分布により、上記三主徴以外にも様々な内分泌腺の機能亢進を起こしうる。また、徴候の左右差もこのような理由で生じる。

症状

 10歳以下の小児期に発症し、出生後早期に症状が出現することも多い。
 皮膚カフェオレ斑、線維性骨異形成症、ゴナドトロピン非依存性思春期早発症を三主徴とする。 出生時より徴候が明らかな場合と、徐々に臨床症状が現れる場合があり、三主徴がすべて揃わないこともある。
ゴナドトロピン非依存性思春期早発症は低年齢より間欠的に出現し、性器出血を起こす。
線維性骨異形成症により、身体の左右差や変形(特に顔面)、易骨折性を呈する。顔面骨の変形により、頭痛・聴神経の圧迫による難聴などを呈することがある。
ホルモン過剰症は種々の臓器に認められ、甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、巨人症などを伴うことがある。

治療

 皮膚カフェオレ斑は、皮膚科治療は困難である。
 線維性骨異形成症は易骨折性、骨変形を来たし、進行性のことが多い。整形外科的治療が必要となる場合もある。骨痛にはビスフォスフォネートがある程度有効である。
 ゴナドトロピン非依存性思春期早発症は、間欠的に出現し、治療の対象とならない場合もある。
 内分泌腺の機能亢進症に対しては、外科的治療が必要となる場合が多い。

予後

 ゴナドトロピン非依存性思春期早発症は、自然な二次性徴発来以後はほとんど問題とならなくなるが、時に月経不順の原因となる。
 骨病変の進行の程度が予後を大きく左右する。
 内分泌腺の機能亢進症は、治癒するものから難治のものまで有り、難治性の乳児クッシング症候群では予後不良例(死亡例)の報告がある。
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児内分泌学会
「小児慢性特定疾病の対象疾患について」に戻る