1

先天性下垂体機能低下症

せんてんせいかすいたいきのうていかしょう

Congenital hypopituitarism

告示番 号5
疾病名先天性下垂体機能低下症
診断手引き、医療意見書等のダウンロードはこちら

概念・定義

下垂体機能低下症の原因となる疾患は多岐にわたる。障害されるホルモンが1つの場合は単独下垂体ホルモン欠損と呼び、複数のホルモンが分泌低下している場合は複合型下垂体機能低下症と呼ぶ。本稿ではこちらについて記載する。これは先天性のものと後天性の病因とに大別される。

病因

先天性 転写因子異常(POU1F1遺伝子、PROP1遺伝子、HESX1遺伝子等)
下垂体形成異常(invisible stalk syndromeを含む)
脳形成異常(Septo-optic dysplasia, 全前脳胞症、等)
後天性下垂体周辺の腫瘍・嚢胞
頭部放射線照射
視床下部下垂体周辺の外科的手術
頭部外傷
リンパ球性漏斗下垂体後葉炎, リンパ球性下垂体炎
Langerhans細胞組織球症
サルコドーシス
下垂体卒中・梗塞
下垂体膿瘍

症状・診断

分泌低下するホルモンの組み合わせにより、多彩な症状を呈し得る。詳細については、各々の下垂体ホルモン単独欠損症の項目を参照。

治療

1) 成長ホルモン治療については、成長ホルモン分泌不全性低身長症の項目を参照。
2) 甲状腺ホルモン  
レボチロキシンナトリウムの投与を行う。血中TSH値は治療の指標にならず、血中FreeT4値を正常範囲上限に保つ。先天性の場合はできる限り早期に治療を開始する。後天性の場合は、少量(0.5〜1.0μg/kg/日)から開始し2〜4週ごとに漸増する。ACTH分泌不全を伴っている場合には、副腎不全が顕在化する虞があるため、副腎皮質ホルモンの投与を先行させる。
3) 副腎皮質ホルモン  
ヒドロコルチゾンの投与を、10~25mg/m2を目安に行う。下垂体機能低下症では、現在のACTH分泌が正常でも、経年的にACTH分泌が低下する場合がある。
4) 性ホルモンの投与については、中枢性性腺機能低下症の項目を参照。
5) DDAVPの投与については、中枢性尿崩症の項目を参照。
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児内分泌学会
成長ホルモン療法の助成に関して
低身長を認め成長ホルモン治療の対象基準を満たす場合は、小慢による成長ホルモン治療助成の対象となります。
成長ホルモン療法の助成に関しては下記を参照してください。
成長ホルモン療法の助成に関して
「小児慢性特定疾病の対象疾患について」に戻る