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無脾症候群

むひしょうこうぐん

Asplenia syndrome

告示番 号75
疾病名無脾症候群
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概念・定義

内蔵が左右対称性に形成される臓器錯位症候群のうち右側相同を呈する症候群。通常脾臓は欠損している。50-90%に先天性心疾患を合併する。合併心奇形は、単心房、共通房室弁、単心室、総肺静脈還流異常、肺動脈閉鎖(狭窄)などが多い。

病因

多くは原因不明。connexin遺伝子,ホメオボックス遺伝子などの関与が考えられている

疫学

出生10000-20000に対して1程度

合併心奇形

両側上大静脈、単心房、共通房室弁、単心室、心房中隔欠損、心内膜床欠損、肺動脈狭窄、両大血管右室起始症、総肺静脈還流異常、動脈管開存、など多彩

臨床症状

合併する心奇形によるが、当初は肺血流の状況に大きく影響される。肺血流減少型が多く、その場合チアノーゼが高度。共通房室弁逆流で、高度心不全をきたすことがある。肺血流増加型は、肺高血圧となる。
肺炎球菌、インフルエンザ桿菌による髄膜炎、敗血症に罹患しやすく、ときに致命的で、突然死となる。
感染性心内膜炎のリスクも高い。腸回転異常、総腸間膜症などによる腸閉塞、胆道閉鎖などを合併することもある

診断

先天性心疾患患児(時に伴わないことも)で以下の所見を診断の手がかりとする。
胸部エックス線:対称肝を呈する。両側肺にhair lineを認め、気管支は両側eparterial bronchus(肺動脈が気管支と並走する)となる。
心電図:複数のP波形を認める。
心臓カテーテル検査:心房造影による心耳形態(両側右心耳構造)、肺動脈造影により肺動脈と気管支の位置関係(両側eparterial bronchus)を確認できる。
造影CT:肺動脈と気管支の位置関係(両側eparterial bronchus)を確認できる。
腹部CTないしエコー:脾臓を認めない。
血液像:末梢赤血球にHowell-Jolly小体を認める

治療

合併心奇形に対する治療を行う。最終的には2心室修復は困難で、Fontan手術となることが多い。細菌に対するワクチン接種をおこなう

予後

生命予後は合併心奇形による影響が大きい。重症感染症も大きな予後規定因子である。予後不良の疾患である

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児循環器学会
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