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閉塞性細気管支炎

へいそくせいさいきかんしえん

bronchiolitis obliterans

告示番 号13
疾病名閉塞性細気管支炎
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概念・定義

不可逆性の細気管支狭窄によって労作時呼吸困難や低酸素血症などの換気障害を呈する疾患である。

疫学

発症頻度は不明である

病因

呼吸器感染、膠原病、薬剤・食物、Stevens-Johnson症候群、移植(骨髄移植、肺移植など)など原因は多岐にわたる。原因が特定されない場合には、特発性とされる。小児においては呼吸器感染後が多いとされる

症状

1. 呼吸困難
2. 多呼吸、低酸素血症
3. 呼気性喘鳴・咳嗽

診断

上記症状の1つ以上が60日以上持続しており(適切な治療によっても改善しない)、かつCTまたは肺生検で閉塞性細気管支炎に特徴的な所見を認めた場合に確定診断とする。

以下の既往歴が参考所見として重要である。
1. 重篤な下気道感染の既往(その後から発症)
2. 移植の既往や本症との関連が示唆される薬剤の使用

治療

現時点で、確立された治療法はない。
1) ステロイド薬
発症早期、および気道感染に伴う呼吸器症状の増悪時)に、炎症抑制効果を期待してステロイドが使用されることが多い。ステロイドは重症度に応じて、全身投与(PSL1-2mg/kg/dayやm-PSLパルス療法)または吸入療法が選択される。
2) 気管支拡張薬(β刺激薬)吸入
呼気性喘鳴(wheeze)を呈する症例で使用される。
3) 抗菌薬
気道感染に伴う呼吸状態の増悪時には、経口または経静脈的に抗菌薬を使用する。また、気道感染の予防のためにマクロライド系抗菌薬(またはST合剤)の内服を行う場合がある。
4) 酸素吸入
低酸素血症に対して酸素吸入を行う。
5) 肺移植
呼吸状態の増悪が進行性で、生命の維持が困難な状況に追い込まれることが予想される場合に選択されることがある

予後

正確な予後の報告はない。経験的には以下のように考えられている。
・乳幼児期に気道感染に関連した発症した症例では、その後の気道感染の管理がうまくいけば、成長ともに呼吸状態の改善を認めることが多い。
・移植やStevens-Johnson症候群に関連した発症した場合には、急激に進行し重症なことが多い。
・発症早期に重症であった症例ほど、予後は不良である

文献

1)Fischer GB, Sarria EE, Mattiello R, et al: Post infectious bronchiolitis obliterans in children. Paediatr Respir Rev 2010;.11:233-239.
2) Moonnumakal SP, Fan LL.: Bronchiolitis oblterans in children. Curr Opin Pediatr. 2008;.20:272-278.

:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
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