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悪性黒色腫

あくせいこくしょくしゅ

Malignant melanoma

告示番 号2
疾病名悪性黒色腫
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概念・定義

メラノサイト由来の悪性腫瘍である。

疫学

発生の危険率は、人種や地理的条件により異なる。人口10万人当たり白人は15人、日本人で2人、黒人で0.5人とされる。日本では年間発生数は約1500人と推定されており、性差はほとんどない。小児には稀で、30-60歳代での発生率が高い。足底発生例が30-40%に達すると言われており、非常に多い。尚、小児がん学会全数把握事業の集計結果によると、2009年では全小児がん2095例中2例、2010年では2065例中0例、2011年では1802例中0例となっている。

病因

皮膚型、母斑細胞母斑の数、臨床的異型母斑の存在、悪性黒色腫の家族歴、紫外線曝露が関与すると言われている。

症状

黒色斑の増大や出血により気づかれることが多い。
臨床的には、非対称性、境界の不整さ(滲み出し)、色合いの多彩性(色の濃淡)、6mm以上の大きさ、が悪性黒色腫の臨床診断を下す際の判定材料になる。

診断

病理組織学的所見に基き診断される。
病変の幅が6mm以上、病変の輪郭が左右非対称、境界不明瞭、孤立性に存在する異型性メラノサイトの増加、孤立性メラノサイトが集合性メラノサイトよりも多い、表皮内メラノサイトが表皮上層へと上昇、メラノサイトの集合が不規則に散在、メラノサイトの集合の大きさが不均一、メラノサイトの集合の形が不整、メラノサイトの集合が癒合する傾向を示す、が特徴に上げられる。

治療

外科的切除がまず選択されるが、病期により、その切除マージンの距離が異なる。また、センチネルリンパ生検や所属リンパ節郭清も病期により選択される。
尚、悪性黒色腫は化学療法、放射線療法に極めて抵抗性で、効果を期待できる治療法は現時点で存在しない。標準薬としては、ダカルバジンが上げられるが、奏効率は低い。その他、インターフェロンの局注なども試みられている。従って、内臓転移があっても、1,2個の転移巣で、増殖速度の遅い場合には、外科的切除を検討しても良いとされる。

予後

5年生存率は、病期Iでは90%、病期IIで65-82%、病期IIIで26-66%、病期IVでは13%である。

参考文献

皮膚腫瘍II メラノサイト系腫瘍とリンパ・組織球・造血系腫瘍. 真鍋俊明、清水道生, 編集. 文光堂. 2010年
:バージョン1.0
更新日
:2014年10月1日
文責
:日本小児血液・がん学会
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